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英ポンドの調整局面を見極める重要な水準
2024年3月13日現在、ポンド対米ドルに関するテクニカル分析をお届けします。 要点 昨日、米国が発表した前月比・前年比のコアCPIは予想を上回ったものの、前年比のコアCPIは2年半ぶりの低水準となった。利下げ観測は依然として疑問視されており、市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)が来週のドットチャートで3回の利下げ観測を1回減らすのではないかと懸念している。 ベイリー英中銀総裁は、今朝の最新発言で、長期的なインフレ期待はあまり動いていなく、2次的なインフレに対する懸念は低下していると述べた。市場は現在、英中銀が8月中に利下げを開始すると予想している。今日発表される英GDP統計に注目し、景気が試されているかどうかを見極めよう。 テクニカル分析 日足チャート分析 (ポンド/米ドル日足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 昨日、指標は過熱圏で下降のシグナルを発し、短期的な弱気相場が優勢であることを示唆している。しかし、売りでエントリーの機会を狙うには、為替レートが昨日の安値をさらに割り込むのを待つ必要がある。 上昇のチャネルラインと下降のトレンドラインの組み合わせは、為替レートのさらなる下落を抑制するサポート水準を形成している。また、下降トレンドラインは青い33日移動平均線の近くにあるため、為替レートがこのレベルを下回ると、ポンドは下降トレンドに入る可能性がある。 1時間足チャート (ポンド/米ドル1時間足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 短期移動平均線グループと緑の240日移動平均線の組み合わせは、短期的な為替レートがレンジ相場に入る範囲を形成している。ポンドは全体的に下落基調にあり、このレンジを下回り続けるようであれば、大幅なポンド安トレンドの到来が明確になるだろう。 現在、為替レートは反発トレンドにあり、50%のフィボナッチリトレースメントレベルも前回の高値付近でもある。従って、ポンドが1.2820の付近を上回ることができれば、ポンドの反転トレンドが訪れるだろう。 トレーディングセントラル PIVOTインジケーター (ポンド/米ドル30分足チャート。情報源:Ultima Markets APP) 免責事項 本記事に記載されるコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、最新の情報を提供するため、合理的な措置を講じていますが、正確性を保証するものではなく、予告なく変更する場合があります。Ultima Marketsは、提供された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても、責任を負いません。
英ポンド、収束ステージ中、あるいは強気相場の最後の万歳
2024年2月16日現在、ポンドと米ドルに対するテクニカル分析をお届けします。 要点 1月の米小売売上高は前月比-0.8%と予想の-0.1%を下回り、昨年3月以来最大の下落率となった。小売売上高の統計が発表された後、スワップ市場の価格設定は、2024年の米連邦準備制度理事会(FRB)によるさらなる金融緩和策を行うことを反映したものとなった。 今週発表された英国の統計によると、2023年後半、景気は後退局面に入った。今年1月のコアインフレ率は5%の上回りを維持している。このことは、英国の現在の金融引き締め政策がしばらくの間維持される必要があり、今後の小売売上高や雇用統計がインフレ率の下降モメンタムを示唆していることから、イングランド銀行は2024年の景気回復を確実にするため金融緩和策の準備が整っていることを示唆している。 テクニカル分析 週足チャート分析 (ポンド/米ドル週足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 指標は、ボトム圏で弱気のシグナルが点灯した後、緩やかに下落しており、現時点での強気派がまだあまり介入されておらず、相場が反転または下落を加速する可能性があることを示唆している。 ポンドの動きは週足レベルの下降トレンドラインに阻まれており、その下は黒い33日移動平均線にサポートされている。その結果、為替レートは収束の局面にあり、どちらかの方向へのブレイクアウトを待っている。その時点で、トレンドを背景にエントリーするチャンスがあるかどうかに注目しよう。 4時間足チャート (ポンド/米ドル4時間足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 為替レートは昨年12月末以降、下降チャネルラインを形成しながら下降している。そして、2月上旬、為替レートは再び下降チャネルライン内で反発した。今週の上昇は、2月上旬の反発傾向を継続する可能性が高い。 これまでの上昇の波動構造から、現時点で為替レートは上昇の推進波のC波動にある可能性があり、61.8%のフィボナッチエクステンションに注目している。そのエリアは緑色の240日移動平均線の付近でもある。このまま上昇し続けると、チャネルのレジスタンスライン付近になる可能性がある。 トレーディングセントラル PIVOTインジケーター (ポンド/米ドル30分足チャート。情報源:Ultima Markets APP) 免責事項 本記事に記載されるコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、最新の情報を提供するため、合理的な措置を講じていますが、正確性を保証するものではなく、予告なく変更する場合があります。Ultima Marketsは、提供された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても、責任を負いません。
米PCEコア指数、3年ぶりに3%割れ、物価の冷え込みが利下げに道開く
2023年12月の米PCEコア指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いた指数が前月比0.2%上昇し、市場予想と一致、11月の0.1%増からわずかに上昇した。前年同月比では、PCEコア価格は2.9%上昇し、市場予想の3%上昇をわずかに下回り、2021年2月以来の低水準となった。 個人消費支出価格指数(PCE)に目を向けると、エネルギーと食品を含む物価は前月比0.2%増、前年比2.6%上昇し、市場予想と一致した。商品価格のみの上昇率は2022年比で0.1%未満であったが、サービス価格は3.9%と一貫して高水準を維持した。 (米国PCEコア指数。 出所:米商務省) PCE統計が発表された後、米ドルは堅調に推移した。投資家は今週の水曜日に予定されている米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を待っていて、米ドル指数は103.7まで上昇し、12月中旬以来の最高値と記録した。金利は安定的に推移すると予想されるが、特に注目されるのは、今年中に実施される可能性のある利下げの時期や金利に関するヒントである。3月に25ベーシスポイントの利下げが実施される可能性は現在約49%、5月に同様の利下げが実施される可能性は50%となっている。欧州中央銀行が早ければ4月にも貸出金利を引き下げると投資家が予想したため、米ドルの対ユーロ買いが急増した。また、木曜日に開催されるイングランド銀行の金融政策決定会合を前に、ドルは対ポンドで上昇した。 (米ドル指数月足チャート) 免責事項 本記事に記載されるコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、最新の情報を提供するため、合理的な措置を講じていますが、正確性を保証するものではなく、予告なく変更する場合があります。Ultima Marketsは、提供された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても、責任を負いません。
米国CPIの発表到来、米ドル以外の通貨は動く寸前
2024年1月11日現在、英ポンドと米ドルに対するテクニカル分析をお届けします。 要点 今夜、米国の最新CPI統計が発表される予定で、市場ではコアインフレ率がさらに低下し、4%弱になると予想されている。この結果、米連邦準備制度理事会(FRB)は、インフレ率が2024年半ばまでに目標の2%に戻ると考えている可能性があり、米ドルの下落幅が拡大し、米国以外の通貨が上昇する可能性がある。 今週は英国の重要な金融統計の発表がないため、市場は英中銀当局者の発言に注目している。2024年の将来の金融政策に関する表現が少なければ、市場は英中銀が将来、米国より15ベーシスポイントほど低い利下げを実施すると予想している。 テクニカル分析 日足チャート分析 (英ポンド/米ドル日足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 指標は50の中央値で再び強気のシグナルを発しており、短期的に強気相場が優位に立っていることを示唆している。現時点で、相場はまだレンジ相場にあるため、高値ブレイクアウトしてから、買いのチャンスに注目しよう。 為替レートは黒い33日移動平均線にタッチした後、十字線構造が形成され、現時点でもまだ十字線付近の範囲内で推移している。このようなインサイドバーパターンは、ある方向へのブレイクアウトが成功した場合、かなり激しいトレンドが続くことを示唆している。 1時間足チャート (英ポンド/米ドル1時間足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 指標は買われ過ぎのゾーンに入ったが、ダイバージェンスパターンを形成しておらず、上昇し続けている。現時点では強気相場が優勢であることを示唆している。 1月5日の高値から下降トレンドラインが形成され、為替レートはアジア取引時間に抵抗されるようになる。ストキャスティクス・オシレーターが買われすぎの背景に、英ポンド対米ドルが抵抗されて、長方形のレンジ相場に逆戻りすることに注意しよう。 トレーディングセントラル PIVOTインジケーター (英ポンド/米ドル30分足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 免責事項 本記事に記載されるコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、最新の情報を提供するため、合理的な措置を講じていますが、正確性を保証するものではなく、予告なく変更する場合があります。Ultima Marketsは、提供された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても、責任を負いません。
英ポンドのサポート水準は明確、再度上昇の可能性も
2023年12月13日現在、英ポンドと米ドルに対するテクニカル分析をお届けします。 要点 10月までの3ヵ月間に、英国の賃金上昇率は7.3%と小幅に鈍化し、予想より大きく低下した。インフレ率は下降に向かうと予想されているため、英ポンドには短期的な下落圧力がかかっている。 インフレ率の低下期待がイングランド銀行(BOE)による早期利下げ期待のきっかけとなったとはいえ、英国のインフレ率の起点が高く、これまでのコア・インフレとサービス・インフレの鈍化を示す証拠が少ないことから、BOEの利下げは米連邦準備制度(FED)や欧州中央銀行(ECB)よりも遅くなるとの見方が強まっている。 テクニカル分析 日足チャート分析 (英ポンド/米ドル日足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 指標は下降トレンドにあるが、為替レートは急落しておらず、現時点で調整局面であることを示唆している。指標が強気のシグナルを発すること待って、買いのチャンスを狙おう。 上昇チャネルの上端でもある200日移動平均線近辺まで、為替レートのリトレースメントが近づくと、相場は下げ止まって上昇トレンドを再開する可能性がある。 1時間足チャート (英ポンド/米ドル1時間足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 指標は強気のシグナルを発した後、50の中央線の下で推移しており、現在の強気傾向が未だ不確で、変動のトレンドにあることを示唆している。 昨日、為替レートは200日移動平均線に当たった後、急速に下落し、長い上影陰線で取引を終えた。その上影陰線の高値は、強気と弱気の分かれ目となる可能性がある。為替レートはこの水準を上抜ければ、強気相場が明確となり、そうでなければ調整局面が継続する。 PIVOTインジケーター (英ポンド/米ドル1時間足チャート。情報源:Ultima Markets MT4) 免責事項 本記事に記載されるコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、最新の情報を提供するため、合理的な措置を講じていますが、正確性を保証するものではなく、予告なく変更する場合があります。Ultima Marketsは、提供された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても、責任を負いません。