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ユーロ圏のインフレは停滞傾向、貿易は勢いを取り戻す
ユーロ圏の2月の年間インフレ率は2.6%で、過去3ヵ月で最低となったが、欧州中央銀行(ECB)の目標値である2%を依然として上回っている。エネルギー価格は1月の6.1%の急落の後、さらに3.7%下落した。食品、アルコール、タバコの価格は3.9%(前回値5.6%)と緩和し、非エネルギー工業製品価格も1.6%(前回値2%)と下方修正された。こうした状況にもかかわらず、サービス部門のインフレ率は4.0%と堅調を維持した。変動の大きい食品とエネルギー価格を除くコアインフレ率は3.1%で、2022年3月以来の低水準となった。また、2月の消費者物価は前月比で0.6%上昇し、1月の0.4%下落から反転した。 (ユーロ圏インフレ率の推移 前年比%。 出所:ユーロスタット) 前年同月の326億ユーロの貿易赤字に比べ、2024年1月のユーロ圏の貿易黒字は114億ユーロと大幅に伸びた。 輸出は前年比1.3%増の2,259億ユーロとなった。この牽引役となったのは、主にその他の製品(3.3%増)、製品(1.2%増)、化成品(3%増)、機械・輸送設備(1.5%増)の出荷増であった。米国、日本、スイスへの輸出は大幅に増加したが、ロシア、中国、ノルウェーへの輸出は減少した。 一方、輸入は16.1%減の2,145億ユーロとなった。特に鉱物性燃料、潤滑油、関連製品(36.4%減)、その他の製品(13%減)、製品(12.6%減)、化成品(10.4%減)など、多くの仕入カテゴリーが縮小した。中国、米国、スイス、ノルウェー、ロシア、日本、インドなどの国からの輸入は著しく減少した。 (ユーロ圏貿易収支。 出所:ユーロスタット) 免責事項 本記事に記載されるコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、最新の情報を提供するため、合理的な措置を講じていますが、正確性を保証するものではなく、予告なく変更する場合があります。Ultima Marketsは、提供された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても、責任を負いません。